9月21日から提供が始まったiOS15に、早くも不具合が生じていると話題になっています。

その不具合は、新機能の「プライベートリレー」に絡んだもので、iPhoneの取扱いのある各通信会社はすぐにそれについての対応策を公開しました。

iOS15「プライベートリレー」とは?


iOS15から搭載されることになった「プライベートリレー」とは、同じくiOS15から利用が可能になった「iCloud+」に絡んだプライベート通信機能のことです。

この機能をオンにすることで、通信データのトラフィック(データの内容)が暗号化され、より安全な通信が行えるというものですが、この機能をオンにすると、同時にSafariブラウザの通信にも暗号化が掛かる仕様となっています。

冒頭で挙げた不具合とは、この暗号化が悪影響を与えてしまうサイトをSafariブラウザから利用しようとした時に起こるものです。

元々のセキュリティとのバッティングが原因です。


iPhoneから利用できるサイトのいくつかでは、元々暗号化技術が使われています。

通信会社との契約が絡む内容のサイトなどがそれに当たり、大事な内容の通信を行う為、セキュリティとしてそうなっていますが、それとこのプライベートリレーの暗号化がバッティングしてしまい、うまく通信が行えなくなってしまっているのです。

プライベートリレーの注意点、及び各通信会社の対応など

確認されている各通信会社ごとの不具合と、その対策を挙げていきます。

ドコモとソフトバンクが発表しているので、他の通信会社も分かり次第更新していこうと思います。

ソフトバンクでの不具合内容と対策


ソフトバンクでは、「動画SNS放題(ウルトラギガモンスター+、メリハリプラン)の利用と、「ウェブ安心サービス」の利用において、プライベートリレーとのバッティングが確認されています。

前者においては暗号化が邪魔をして、必要以上の通信量を使うようになってしまい、後者ではフィルタリング機能が使えなくなります。その為、iOS15でこれらを利用する時にはプライベートリレーをオフにしてください。これにより、いずれも従来通り問題なく利用することができます。

ドコモでの不具合内容と対策


ドコモの場合、dアカウントの設定や内容の確認に絡むサイトの利用時に不具合が確認されており、同アカウントのパスワードの確認や利用履歴の閲覧、IDの新規発行、パスワードの確認などが行えなくなっています。これらには元々暗号化を使った通信が利用されている為、プライベートリレーとの相性が悪いようです。

こちらもまた、プライベートリレーをオフにすれば何も問題はありません。dアカウントの情報自体に問題が出る訳ではないので、そちらは安心して大丈夫です。

今後のアップデートでプライベートリレー不具合が改善する可能性は?


これについてはリリース後間もないOSなので何とも言えませんが、その可能性もあるでしょう。

Appleより正式にそのような発表があるまで、ソフトバンク、ドコモ共、先のような機能を使う時にはプライベートリレーをオフにしてください。それによってセキュリティ面が従来より甘くなりようなことはなく、これまで通りの暗号化技術で利用できます。

プライベートリレーは完全にオフにしておいていいの?


プライベートリレーは無理に使うことはない機能なので、これによる不具合を懸念する場合、元からオフにしておいて、使わない方がいいかも知れません。

ですが、折角iCloud+の使用時におけるセキュリティの強化の為に追加された機能なので、そちらを使う時だけオンにしておくと、iCloud+がより安全に利用できます。(無理にオンにする必要はなく、オフのままでもiCloud+を使うことができます)

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