フリーランスで事業を始めると数々の経費処理を自分で行わなければなりません。
次第に事業が順調で売上が上がってくると本業ではない経費処理が多すぎて大変になったり、税務調査が突然来ることもあります。
設備投資や事業拡大を検討するために融資を考えたり、なんてこともあるかもしれません。周りのフリーランスの人たちは、どんなタイミングで税理士さんと関わっているのでしょうか?
税理士事務所への取材を通して、税理士が関わるタイミングをまとめました。
目次
フリーランスが税理士に確定申告を依頼すると良い3つの理由
それでは、税理士が必要な場合はどんな時でしょうか?
大きくわけて3つ挙げられます。
①経費処理・申告書の作成をしてほしい時
②税務調査対応
③融資サポート
各項目別に細かく見ていきましょう。
①経費処理・申告書作成をしてほしい時
こちらは売上高が上がっていくと自分での経費処理や申告書作成の時間が大幅にかかってしまい、大変であることが理由の一つとしてあげられます。
また、それだけではなく、売上高が上がり固定資産を購入したり、あらゆる取引が出てきますとその都度その経費処理が正しいかどうか、個人で判定することも難しくなってくるでしょう。
そういう意味でも税理士に頼んだほうがよいタイミングというのが必ず来ると考えられます。
②税務調査対応
こちらは突然税務署から電話がかかってくる「税務調査」に関してです。正直なところ、税務調査はフリーランス一人で対応するのはかなりハードルが高いものになります。
知り合いの話でも、突然税務署に入られた時に追加徴税が必ずされると聞きました。税務署は事業主のあいまいな経費処理をずばりと指摘してくるのです。そういった中では税理士は税務のプロです。
税務調査の対応をお願いするのに費用はかかりますが、自身が税務署の担当者に説明する場合と普段から税務の仕事をしている税理士が説明する場合ではやはり天と地の差が出てきます。
ですので、突然の税務署からの電話には通常時に税理士にお願いをしていなくても、探してお願いすることをオススメいたします。
③融資サポート
事業を拡大するためや高額な設備投資を考えたときに必要となるのが銀行の融資です。もちろん、自分で銀行にお金を借りに訪れることは可能ですが、手ぶらでは追い返されてしまいます。
まずは、自分の事業の年間の売上や経費、経営状況、数年先の損益計算書などを語れるようにすることから始めるのですが、それが出来たとしてもフリーランスの場合は特に信用度の部分では厳しいと言えるでしょう。
お金を貸す銀行側としてはその相手の事業がしっかりとしているかどうか判断していかなければいけないからです。
その際も役に立つのが税理士です。税理士が行う融資サポートは得意分野の一つでもあります。
おそらく融資先の銀行担当者とも懇意にされているところも多いので提出資料なども含めどういった進め方をしたらよいか?なども明確に回答をくれます。
もちろん融資が下りたときの成功報酬は支払わなければなりませんが、何度も銀行に通っても融資を受けることが出来ない場合を想定すると、融資を通りやすくするために税理士に頼むことは高価な買い物ではありません。
逆にフリーランスが税理士に依頼しなくても良いケースは?
フリーランスでも税理士が不要な場合は、
・売上高がそこまで高くない時(1000万円未満)
・経費処理・申告書作成の知識があり自分で出来る場合
などです。
特に利益が出ていない場合などは税理士報酬も月額1万円以上はかかってきますし、これとは別で申告書作成の費用も発生しますので、税理士に頼まなくてもよいと思います。
売上高に関していうと、1000万円以上の課税売上高がある場合は消費税の計算もありますが、1000万円未満であれば単純に所得税の計算だけです。
また、税務署のサイトからでも申告書は流れに沿って入力をしていけば申告をすることも可能ですし、1月になると税務署で無料の相談会なども開催されます。
日々の経費処理も簡単な知識と会計ソフトがあれば乗り越えることは出来ると思います。
(会計ソフトの比較の記事はコチラ→)
最後に
税理士の関わるタイミングに正解はない
税理士に依頼は、最終的には自分自身の今の状況を考え、上記の必要な場合・不要な場合にあてはめてみて必要だと判断した場合は是非税理士に連絡してみたらよいでしょう。
また、今後よい税理士を探すコツなるものを執筆いたしますが、税理士にはピンからキリまで沢山います。
公認会計士の資格をもった会計士よりの税理士から税務科目を5科目とった税理士、大手税理士法人で勤めていた人から町の税理士まで様々です。
人間性も含め、自分が必要なときにサポートしてもらうことが出来る事務所かどうか?
というところをポイントに探すことをオススメします。
フリーランスである以上、一国の主、経営者であるのと同じことです。
経営者である以上、収入・支出・利益などを考えることはとても大切なことです。
その一番大切な部分を共有する税理士を時間がないからといってインターネットですぐに決めてしまったり、安いからという理由で決めないように、しっかりと探していくことが今後の自分の事業拡大を左右すると考えられるでしょう。