持続化給付金の申請・支払いなどの事務的業務を行っている法人や企業に関して、連日何かと話題になっています。
幽霊法人や電通・パソナという社名が取り上げられていますが、どんな会社かご存知ですが?

持続化給付金業務の発注経路と、それぞれがどのような会社なのか調べてみました。

【持続化給付金】委託した電通 から外注への発注経路を解説

経済省→幽霊法人→電通→下請けの発注経路

持続化給付金業務のおおまかな発注経路は、「経済産業省」⇒「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」⇒「株式会社電通」なのですが、さらにそこからそれぞれが下請け会社に業務を発注しています。

新聞社が詳しい発注内容を記事にしていたため、それをもとに下にまとめてみました。

経済産業省からの発注内容

・「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」に業務の全体管理を発注
(予算769億円)

一般社団法人サービスデザイン推進協議会からの発注内容

・「株式会社電通」へ業務の総合管理・運営を発注(予算749億円)
・「みずほ銀行」へ振込手数料を発注
・「株式会社電通ワークス」へ振込み作業を行う人材を発注
・「公益財団法人日本生産性本部」へ企業へのヒヤリングを発注

株式会社電通からの発注内容

・「株式会社電通ライブ」へ給付金支給業務などを発注
・「電通国際情報サービス」「電通子会社3社」へシステム構築などを発注

株式会社電通ライブからの発注内容

・「パソナ」「大日本印刷」「トランスコスモス」などへ給付金支給業務などを発注

上記の発注内容から個人の見解をまとめると、、
「電通」が主体となり、持続化給付金の業務全体の管理・運営(給付金申請公式サイトの制作、給付金申請・給付方法や問い合わせ対応などに必要なマニュアル作成や人材手配など)を行っているのではないかと思います。

そして、電通の下請け会社「電通国際情報サービス」「電通子会社3社」が申請のためのシステム構築(申請の手順を考えたり申請専用サイトを制作したり)を行い、「電通ライブ」とさらにその下の「パソナ」「トランスコスモス」が給付金支給のための具体的な業務(申請確認や問い合わせ対応等)を事務局として人員を集めて行っているのではないでしょうか。

給付金を振り込む作業は「電通ワークス」の人員が行っているのだと思います。

電通ありきの持続化給付金業務である事が分かります。

幽霊法人と呼ばれている「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」ですが、事務所には誰も出勤していない&元理事長が「何も活動していない」と発言したことから、名だけの発注先である事が分かります。
なので幽霊法人の話はとりあえず置いておくとします。。

それぞれ何をしている会社?

持続化給付金業務に携わった主な会社がどのような業務を行う会社なのか、まとめます。

「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」については、こちらの記事で紹介しています↓↓

【持続化給付金】幽霊法人から電通への業務委託問題を考察

まずは、一般社団法人サービスデザイン推進協議会が業務を発注した会社・法人です。

株式会社電通

日本最大手の広告代理店。
テレビや映画などのメディアやイベントの企画・制作、ネットを使ったプロモーション等と幅広い事業を行っている。
オリンピック・パラリンピックの専任代理店にも任命されている国からも信頼の厚い企業。

株式会社電通ワークス

電通のグループ会社で人事・総務・メディアやそれ以外のビジネスサポート会社。
イベント事務局や、得意先から委託された事業の精算や再鑑なども行っている。

公益財団法人日本生産性本部

日本経済の発展や国民生活の向上に寄与することを目的に、社会経済システムや生産性に関する調査研究、普及・啓発活動などを行っている。

みずほ銀行は言うまでもありませんので割愛します。

次は、電通が業務を発注した会社です。

株式会社電通ライブ

電通グループの広告制作会社。
イベント・スペース開発事業(企画・デザイン・演出・制作・運営など)を電通グループで唯一専業として行っている。過去に大阪マラソンや大人気漫画の展示会などを手掛けている。

電通国際情報サービス

伝通グループのIT企業。
コンサルティング、業務アプリケーション、IT基盤構築・運用などのソリューション・サービスを提案、実現している会社。

電通ライブの下請けの「パソナ」はパソナグループの完全子会社の人材派遣会社です。
「トランスコスモス」は企業へITアウトソーシングサービス(コールセンターサービス、デジタルマーケティングサービス、データ分析等)を展開する会社です。
「大日本印刷」は総合印刷会社です。

3社ともに持続化給付金事務局に必要な人材が揃っているように感じます。

まとめ

持続化給付金業務に関わっている会社について、まとめてみました。
全体を見てもほぼ電通関連である事がよく分かります。

このような発注系統はよくある事だと思うのですが、幽霊法人や消えた20億円の予算など、ふつうの業務委託ではないところが引っかかります。