「住居確保給付金」という制度が以前からあるのですが、新型コロナウイルスの影響により収入が減ってしまったり、貯金が少なくなってしまった方も、申請条件を満たしていれば給付金を受け取れる可能性があります。

給付内容は、お住まいの家賃(上限あり)を原則3ヵ月間支給してくれるというものです。
支給される給付金は、お住まいの市区町村から申請者本人に支払われるのではなく、家賃の支払い先に支払われる流れです。

住居確保給付金の申請条件について、ご紹介します。

住居確保給付金とは?

住居確保給付金概要

●給付額:各都道府県・世帯の人数によって異なる
目安として東京都の場合↓
世帯数1名=上限53,700円、2名=上限64,000円、3名=上限69,800円×3ヵ月分
●申請期限:なし
●申請条件:
①世帯の生計維持者が離職・廃業後2年以内の場合、または個人の意図に沿わず収入が離職・廃業と同程度まで減少している場合
②最近の月の世帯収入合計額が、【市町村民税の均等割が非課税となる額の1/12】+【月家賃】の合計額を超えていない場合
③世帯の現貯金合計額が市区町村で定める額を超えていない場合
④誠実かつ熱心に求職活動を行うこと
●申請方法:最寄りの「生活困窮者自立相談支援機関」へ電話やメールで相談~申請
●申請書類:
①本人確認書類(運転免許証、マイナンバー等)
②収入証明書類(給与明細、年金等の公的給付金証明書等)
③預貯金額証明書類(通帳の写し)
④離職・廃業・収入減少証明書類

申請条件について、次の項目で詳しく解説します。

対象条件を詳しく解説

概要に記載した「対象条件」について補足します。

まず私がフリーランスとして気になる事は、フリーランスでも申請出来るのか?
結論は、OK。フリーランス(個人事業主)の方でも、あるいは会社勤めやアルバイト等雇用契約をされている方でも申請出来ます。

また、自宅兼事務所の場合は対象になるのか?
結論は、賃借契約書などに事務所や店舗部分と住居部分が区別されて記載されていればOK。そんな事記載していない!という場合は、自分で住居部分を算出してもOKです。
ただし、借りている名義が個人名ではなく法人名の場合はNGです。
そして、【住居確保】給付金なのでそこに住んでいなければ申請不可です。

概要の申請条件①の補足ですが、離職・廃業をしていなくても、例えば収入がゼロに(働いていない)に近ければ申請の余地があります。

申請条件②にある「最近の月の世帯収入合計額が、【市町村民税の均等割が非課税となる額の1/12】+【月家賃】の合計額を超えていない場合」についてです。
市区町村によって非課税となる額(基準額)が、都道府県によって住居確保給付金の給付上限額が違う事もあるようで、必ずしもこれから説明する金額が基準とは限りません。
検索サイトで「○○市 住居確保給付金」と検索すると、具体的な金額が出てくるはずです。

東京都のある市のHPに記載されていた額をもとに説明します。

最近の月の世帯合計収入額が、下記の表「世帯人数」の横にある「基準額+自分の家賃」の合計額未満であれば申請対象です。

世帯人数 申請可能な減少月の世帯合計収入額
1人 基準額84,000円+家賃(上限53,700円)未満
2人 基準額130,000円+家賃(上限64,000円)未満
3人 基準額172,000円+家賃(上限69,800円)未満

例えば2人世帯で家賃が月額10万円だとします。
その場合、13万円+家賃10万円=23万円なので、近々の月の世帯合計収入が23万円未満であれば申請出来るという事です。

申請条件③にある「世帯の現貯金合計額が市区町村で定める額を超えていない場合」についてです。
この定める額というのも市区町村によって違うようですが、東京都のある市は、世帯の現貯金合計額が単身世帯=504,000円、2人世帯=780,000円、3人以上世帯=1,000,000円以下であれば申請対象となります。

この金額も検索サイトで「○○市 住居確保給付金」と検索すると、具体的な金額が出てくるはずです。

申請条件④には誠実かつ熱心に求職活動を行うこととありますが、これはハローワークに週数回通っていたり、就職説明会に参加している、求人サイトを小まめにチェックしていることが証明出来れば良いと思います。
書面やメール、ネット履歴など求職をしていた事が分かるものがあると良いです。

まとめ

個人事業主の方でも申請条件に一致していれば申請出来る給付金です。
申請しようかなと思った場合は、まずは自分の市区町村の住居確保給付金のHPを検索してみることをおすすめします。