新型コロナウイルスの影響を受けた個人事業主(フリーランス)の方が申請出来る給付金類をまとめました。
個人事業主の救済処置としては最大100万円給付の持続化給付金が1番の脚光を浴びています。
持続化給付金以外の給付金も続々詳細が明らかになってきているので、対象になる方は取りこぼしの内容に全部申請したい状況だと思います。
今回の記事では、持続化給付金も含めて、個人事業主が新型コロナの影響で条件が合えば申請したい給付金や融資をまとめてみました。
持続化給付金
●給付額:最大100万円
●申請期間:2020年5月1日〜2021年1月15日
●対象条件:
①青色申告の場合⇒前年同月比50%以上減少
②白色申告の場合⇒対象月前年平均同月比50%以上減少
●申請方法:持続化給付金申請専用Webサイトにて電子申請
●申請書類:
➀本人確認書類②預金通帳の写し③2019年の確定申告第一表④2019年の青色申告決算書(青色申告者のみ)⑤売上台帳
2020年の売上が2019年に比べ、50%以上減少した月がひと月でもあれば申請できます。
上の概要にも記載した通り、青色申告者と白色申告者では若干条件が違いますのでご注意ください。
下の例で詳しくご説明します。
➀青色申告の場合
2019年5月の月売上が50万円に対し、2020年5月の月売上が20万円だった場合、2020年の売上が2019年の売上に比べ50%以上減少しています。
その為、申請可能です。
②白色申告の場合
2019年の1月から12月までの売上をすべて足し、12ヵ月で割って月平均売上を算出します。
2019年の月平均売上が30万円で、2020年の3月の月売上が15万円だった場合、2020年の3月の月売上が2019年の月平均売上に比べ50%以上減少しています。
その為、申請可能です。
2020年の売上月は何月でも良いのか?ですが、1月から申請日にはもう過ぎている月(6月5日に申請出来るのは5月まで)が対象です。
2020年6月の売上が50%以上減少しているという方は、7月1日以降に申請出来ます。
家賃支援給付金
●給付額:月の家賃2/3を支給(1店舗最大50万円×6ヵ月)
●申請期間:2020年7月上旬申請開始予定
●対象条件:2020年5月から12月の間売上が、2019年の同月の売上と比べ50%以上減少しているまたは、連続する3ヵ月で30%以上減少している場合
●申請方法:原則オンラインでの申請予定
●申請書類:確定申告書第一表・青色申告決算書・対象月の売上台帳・通帳の写し・本人確認の書類の写し・家賃契約書・最近の家賃支払い(引落)が証明できるもの※6月20日追加⇒家賃の支払いが分かる直近3か月分の証明書
個人事業主にとって持続化給付金の次に重要な給付金になることは間違いないです。
新型コロナの影響で廃業の危機になる要因として家賃支払い問題が多いのではないでしょうか。上記の条件で対象になる方は必ず申請必須ですね。
2020年6月20日時点では、上記概要以外の決定事項の発表がありません。
申請開始は2020年7月上旬、給付は申請から2週間程度審査に時間を要するようです。
申請書類も発表されていませんが、売上の減少が分かる売上帳簿や家賃情報が分かる賃貸契約書などが必要になる予定です。
持続化補助金
次は、事業者の中ではまだ浸透されていない給付金になります。
●給付額:経費の2/3以内(最大100万円)
●申請期間:
第一受付締切⇒終了
第二受付締切⇒2020年6月5日(金)
第三受付締切⇒2020年10月2日(金)
第四受付締切⇒2021年2月5日(金)
●対象条件:
コロナの影響で収入が減ってしまった事を乗り越え、持続的な経営・投資を行おうとしている事業主。
●申請方法:コロナ特別対応型持続化補助金HPより各書類をダウンロードして記入、必要書類と共に「日本商工会議所 小規模事業者持続化補助金事務局」へ郵送で提出
●申請書類:
①小規模事業者持続化補助金事業に係る申請書類②経営計画書③支援機関確認書④補助金交付申請書⑤直近の確定申告書
上記の概要の持続化補助金ですが、新型コロナの影響により今までの事業に影響があって売上が減少した事業者が、新たな対策の事業形態の為の設備資金等になります。
例えば、店舗を構えて物を販売していて、新たにネットで販売する時のHP制作の資金が対象ですね。
税理士さんのお話によると、申請をよりスムーズにするためには、お近くの商工会または商工会議所を探し申請したい事を相談した方が良いそうです。
持続化補助金とは?申請条件や期限をフリーランス歴10年が解説
申請書類なども他の給付金申請に比べると種類豊富なので、一度相談してみる事をおすすめします。
【融資】日本金融政策公庫
給付金ではないですが、事業を運転する上で予備資金としても確保しといた方が良い日本金融政策公庫のご紹介です・
●貸付額:最大6,000万円
●返済期限:
①設備資金⇒20年以内(うち5年以内据置)②運転資金⇒15年以内(うち5年以内据置)
●利率
➀3,000万円以下⇒当初3年間は基本-0.9%、3年経過後は基準
②3,000万円超⇒基準
●申請期間:申請期限なし
●対象条件:新型コロナウイルス感染症の影響により、➀または②に該当し、かつ中長期的に業況が回復し発展することが見込まれる方
➀最近1ヵ月の売上高が前年または前々年の同期と比較して5%以上減少している
②業歴3ヵ月以上1年1ヵ月未満の場合等は、最近1ヵ月の売上高が【過去3ヵ月の平均売上】または【令和元年12月の売上高】または【令和元年10月から12月の平均売上高】のいずれかと比較して5%以上減少している
●申請方法:必要書類を最寄りの支店に郵送後→面談
●申請書類:
①借入申込書②売上減少の報告書③最近2期分の確定申告書一式④事業概要
⑤運転免許証⑥許認可証のコピー(飲食店などの許可)
知り合いの事業者は新型コロナウィルスの影響による運転資金の確保のため、こちらの日本金融政策公庫に申し込んだケースが多いです。
返済も5年据置なので、複数の金融会社に融資を受けるよりは、利息も少ない日本金融政策公庫1本に融資を受ける方が良いと考えられます。
こちらに詳しくまとめました。
【経理コンサル監修】新型コロナ特別貸付の個人の条件と申請方法は?
その都度資金を借りて、複数社に融資を受けすぎて自転車操業状態になるよりは、日本金融政策公庫に予め余裕を持って融資を受けてた方が、精神的にもゆとりを持った経営ができると考えられます。
まとめ
フリーランスの方が活用できる給付金等の一覧でした。
申請の可能性があるものに関しては、積極的に申請をした方が身のためだと思います。
上手く駆使しながら困難を乗り越えたいです。