2020年1月17日に国際地質科学連合は、千葉県市原市にある地球磁場逆転地層の名称を『チバニアン』と正式に承認されました。

この承認を受けてより『チバニアン』が観光地として活発化していく期待があります。

そもそも、チバニアン(地球磁場逆転地層)とは一体どういう地層なのか、詳細をまとめてみました。

チバニアンに観光に行く際の参考にして頂けましたら幸いです。

チバニアンとは?

チバニアンというのは、約77万4000年前から約12万9000年前までの地層ことを言います。

その時代の地磁気のN極とS極が逆転していたことを証明する地層で『地球磁場逆転地層』とも言います。

77万年前〜12万9000年前の磁場S極とN極が逆転していた時の地層を見ることができます。

地球磁場逆転地層は、世界3箇所しかない歴史的な地層です。

その地層が千葉市原市に存在し、正式に『チバニアン』という名称が承認されたという事になります。

地質時代の名称に日本の地名が使われる事例は初めてです。

チバニアンにはホモ・サピエンスがアフリカで出現した時期が含まれ、2018年に国の天然記念物に指定されていました。市原市田淵地区の養老川沿いにある断層がチバニアンと呼ばれ、ビジターセンターで地層に関する情報を収集できます。

チバニアンと名付けられた背景は77万4000年前から12万9000年前の時代の始まりを告げる痕跡が千葉県市原市のち層にあったことを研究チームが発見しました。

国際地質科学連合は1月17日に会合を開いて約77万年前の地質時代の境界を研究する上でもっとも優れた地点として国際標準模式地に認定しました。

時代の名前にふさわしいと申請して国際地質科学連合が韓国の釜山で会合を開いて最終的に承認する形になりました。

N極とS極が逆転した時代の地球磁場逆転地層

また、地球史は46億年におよび、当時の様子を示すものは地名が使われることが通例になっています。チバニアンの時代は中期更新世にあたり、ラテン語で千葉時代を意味するため一時代を築いたことになります。

チバニアンとして登録された場所は千葉セクションとも呼ばれる地層で、地質学上は更新世とも呼ばれ前期と中期の境目で地球の磁場のN極とS極が最後に逆転した重要な節目とされていることが特徴です。

チバニアンの場所は市原市田淵地区の養老川沿い

チバニアンの場所は県内中部にある市原市田淵地区の養老川沿いにあり、千葉セクションと呼ばれる断層です。

千葉セクションは2018年に国の天然記念物に指定されるなど注目度が高く、チバニアンに決定するとわざわざ市長が小湊鉄道の五井駅に出向いて号外を配っていました。

チバニアンは小湊鉄道の月崎駅から徒歩で25分程度かかります。

山奥の自然豊かな場所にあり近くには養老渓谷や温泉などがあります。周辺は紅葉の名所としても有名で新たな観光資源になることも予想され、小湊鉄道にはトロッコ列車もあるためハイキングなどで訪れるにはふさわしい場所です。

こちらにアクセス駐車場情報を詳しく書きました。

観光地として活発化が期待

チバニアンビジターセンターは2019年12月に開設されて見学者向けに開設や観光案内などを手掛けているため、新たな観光振興につながるなどの期待感があります。県教育委員会は今後はチバニアンのPR活動を加速し、地層に関する理解を深めてもらうようにするようです。

周辺は山に囲まれた場所ですが、チバニアンが注目されることで観光客が増えることが予想されています。

千葉県は2019年に台風被害で広大な被害を受けました。2020年は『チバニアン』という観光地が話題になる事によって、千葉復興に加速をかける事が期待されます。