持続化給付金の申請・支払いが5月よりスタートしています。
持続化給付金の申請・支払い等の事務対応は誰が行っているかと言うと、経済省がとある法人に業務を委託しています。

仕事を回す上で、業務委託することは当然の事なのですが、そのやり方・金額などが摩訶不思議で波紋を呼んでいます。
その業務代金として私達の税金が動いているので、この問題をスルーする訳にもいかず、まとめてみました。

幽霊法人「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」とは?

経済省が「持続化給付金」関連の業務を頼んだ「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」は、電通・パソナ・トランス・コスモスなどの関係者が理事就任している法人団体です。

数年前に設立された法人団体ですが、経済省との関わりは今回だけではなく、法人団体設立からわずか1日で、経済省からある事業の受注を受けていた過去があります。
私はイベント業界にいた者なのですが、これには驚きました。
経済省がこの時の業務(例えばイベントの準備をするための事務局)を請け負ってくれる一般法人を公募していたそうなのです。いわゆるコンペです。

応募してきた法人の中から経験値や条件を見て相応しい企業を経済省が選び、業務を委託するのが流れだと思うのですが、設立して1日の会社に重大な任務を安心して任せられるでしょうか??
普通は、会社の実績などを見て「これなら任せられる」と思って委託するのが一番まともな選び方だと思います。
設立して1日なんて、、、有能な人材が揃っているのかもしれないですが不安になりませんか?これは出来レースだった可能性があります。

そして、最近の話に移りますが、雑誌社の取材によるとの法人の理事長が「何の活動もしていない」と発言し、辞任したそうです。
これが幽霊法人を決定づける発言になった事に間違いありません。


ちなみに実際「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」の本社所在地に行った方によるとそこには誰も居なく、貼り紙が貼られているだけだったという事です。

少しまとめて見ただけでもとても怪しい法人団体ですよね。。
そして、以前から経済省と付き合いがあったようなので何かありそうな気がしてしまいます。

電通への業務委託で何が問題で批判になった?

今回の問題についてまとめます。

経済省が持続化給付金関連の業務を「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」に、予算769億円でお願い(業務委託)しているが、「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」は実体のない団体(幽霊法人)なのではないかと新聞などで報道されました。
これは、理事長の「何の活動もしていない」という発言と本社所在地に誰もいない事からして真実のようです。

さらに、「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」は業務予算の3%(20億円)を自社の売上として抜、残りの予算97%(749億円)で「株式会社電通」に業務委託をしていたという事です。
イベント業界経験者からすると、このような業務委託のケースはよくある事です。
おおもとのクライアント(ここでは経済省)が事務局業務を広告代理店等(ここではサービスデザイン推進協議会)に頼み、さらに広告代理店電通に頼んでそこの会社で事務局を行うという流れです。

直接電通に委託すればよかったのでは?

クライアントから仕事を貰った広告代理店がお金を受け取ることも普通の事ですし、広告代理店がイベント会社にそこから自社の売上(管理費など)を抜いたお金を支払う事も仕事なので当然のことです。

しかし今回は、なぜ経済省が実態のない団体に莫大な予算を支払って業務委託をしたのかが謎ですよね。
経済省が下請け会社に発注した事実を作りたかっただけで、
「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」が抜いた3%(20億円)の予算を守りたかったのではないか、またはどこかの会社が大儲けしているのではないか
という憶測が至る所で立っています。

ネット上の反応

ネット上の声をまとめます。

持続化給付金事態には大変助かりましたし政府に感謝の気持ちもありますが、
今回の件はいかがなものかと思ってしまいます。

まとめ

持続化給付金の裏に、このような事があったとは思いもしませんでした。
給付して貰ったものとしてはとても有難い気持ちでいたのですが、モヤっとした気持ちが残るのも事実です。