ホンダが2021年限りで撤退することになっていますが、レッドブルは、2022年以降もホンダのパワーユニットの使用を継続希望しております。

それにはパワーユニット開発凍結が必須うになる為、その問題も交えてまとめました。

2021年のF1のレギュレーション


シャシーやパワーユニットはほとんど一緒です。

本来であれば、この2021年シーズンからシャシーやパワーユニットの規定が大きく変更される予定でしたが、新型コロナウイルスの影響から、それらはごく小さい範囲に留まりました。

具体的には、マシン全体の最低重量が746キロから752キロに、パワーユニットの最低重量が145キロから150キロとなり、更にシャシーのフロアやウイングが多少小さくなるという程度で、これらによってマシンのダウンフォースが昨年比で10%減少することになり、燃費性能と安全性が高まることが期待されています。

◇現在のパワーユニットの規定
F1ではシャシーの変更点は分かりにくいですが、パワーユニットは数字でそれが分かるので、度々変化するそれに興味がある人も多いでしょう。

2020年現在では、1.6リッター+シングルターボのガソリンエンジン部分と、電気モーターによるハイブリッドシステムのERSとの組み合わせとなっており、総出力では700馬力をゆうに超えるパワーがあります。

2021年もこの規定は変わらず、先のように重さが5キロ増えるだけで、基本的には2020年シーズンと同じものが使用されます。

2022年以降のパワーユニット開発の凍結問題とは?


そのようなレギュレーション以上にF1で問題となっているのが、2022年以降のパワーユニットの開発凍結問題です。これに関しては、2月11日にF1コミッショナー会合が開催され、そこで結論が出ることになっています。

レッドブルにとって、どんな問題なの?


現在レッドブルとそのセカンドチームのアルファタウリにパワーユニットを提供しているホンダは、この2021年シーズンでF1から徹底することを表明しています。その為、両チームは2022年からパワーユニットに関するレギュレーションに大きく変更があると、他の会社のものを選択するしかありません。

その場合、候補となるのはルノーだと言われていますが、それでは現在マシンとよくマッチしていて信頼性もあるホンダのパワーユニットによる優位を得られなくなってしまうことから、ホンダの現行仕様のパワーユニットを使い続ける予定でいます。

そこで、2022年以降も今のレギュレーションのままで、新たな開発を凍結させて欲しいと嘆願しており、これが認められなかった場合は両チームともF1からの撤退も辞さない覚悟です。

大義名分こそありますが…


2021年中も続くと思われる世界的な新型コロナウイルスの影響と、レギュレーションが変わるとなると、各チームともそれに対応する為に莫大な費用が発生することから、どのチームにとっても2022年以降も重さなどの細かい点はともかく、今の規定のままの方がいいだろうとも考えることができなくもありません。

ですが、レッドブルやアルファタウリではエンジンやERSのメンテナンス程度は行えても、改良や新たな開発は行えない為、規定が変わってホンダのものが使えなくなっては大変なので、こんなことを言い出しているのだろうと周りのチームは考えています。

レッドブルが撤退するとなると…

F1は最高峰に位置する歴史ある自動車レースですが、当然ビジネスとして展開されているという点も否めません。現在のトップチームの一角であるレッドブルが抜けてしまうのは大きなマイナスになるのは考えるまでもなく、その為に、とりあえず2022年だけはレッドブルの要望通りに今の規定のままになるのではと予想されています。

他のチームの意向も反映されます


2月11日の決定に向けて、既に他のチームの意見が聴取されています。

元々レッドブルやホンダのパッケージを凌駕しているメルセデスはともかく、アルファタウリを除くそれ以外のチームは反対したとも言われており、予想は先の通りながら、まだどう決着するのか分かりません。