長期政権だった安倍さんの時代が終わり、菅さんの時代が始まりました。あくまで個人的な意見ですが、外交において安倍さんが世界の中で果たした役割の大きさを知るにつけ、瑞穂の国の件やら、桜の件やら、ああいうことがなければもっと良かったのにと思っています。

だから、令和おじさんの菅さんにはこういうことで足を引っ張られることがないようにと願っていたところに、今回の日本学術会議の任命拒否のことがありました。


なぜこのようなことが起こり、騒動となっているのかについて理由を考察してみました。
※あくまで個人的な見解です。

【日本学術会議】任命拒否の理由を考察

理由は大きく2つあると見られます。

まず1つ目は、学術会議の会員の任命権が内閣総理大臣にあることです。これまでは学術会議が推薦した人を総理大臣がただ追認するとしてきたのに、急に学術会議からの推薦を参考にして総理大臣が任命するスタイルに何の説明もなく変更されたから、拒否された先生はもちろんのこと、周囲も驚いたのでしょう。

ただし、よくよくニュースを追ってみると、今回は6人任命拒否されましたが、この中の1人の人は2018年にも拒否されているのだそうです。

100人強いる中で6人だけというのもショッキングですが、1人の欠員補充に1人だけ推薦されてダメというのはかなりです。追認と言いつつ、以前からなのか、徐々になのかは分かりませんが、参考だったというのが本当のところなのかもしれません。


次に2つ目です。任命拒否された理由が政府に批判的な学者が拒否されたように見えるところです。そもそもこの学術会議は政府の政策提言をしたり、間違いを学術的に指摘したりするという役割があります。政府寄りの人ばかりの会員では多角的な見方が欠如し、本来果たすべき機能を果たせないことでしょう。

政府に批判的とはどのように批判的なのかと言うと、安全保障に対する考えなどが政府と異なるということらしいです。ただし、政府と意見が違う人全てを任命拒否しなかったところがすごいところです。

偶然かもしれませんが、目立つ人のみを対象とすることで、目に見えない圧力が発動されたように見えてしまうところが残念なところです。

ちなみに、以前に任命拒否をした際、内閣府は内閣法制局に任命拒否をしても大丈夫かと問い合わせとしているのだそうです。

おそらくそこで大丈夫だというお墨付きをもらっているのだと思います。法的には大丈夫でも、国民の気持ちとしてはどうでしょうか。

今回の出来事をうまく処理しないと、やはり強いものには巻かれろ何だね、政府すら率先して例を示していると言うことになりそうです。日本は法治国家です。

法的に大丈夫なら任命拒否自体は可とすべきでしょう。しかし、同時に、日本は民主主義国家でもあります。政府は疑問を呈されている以上、今回の件を国民に分かるように理由を説明した方が良いのではないでしょうか。

6人の任命拒否の理由を考察

日本学術会議の会員に推薦されながら6人が任命拒否されてしまった理由として考えられる、政府の意向と反する過去の言動について簡単にまとめました。

松宮孝明・立命館大大学院法務研究科教授(刑事法)

松宮孝明さんは、2017年6月に共謀罪を含む改正組織犯罪処罰法案に対して、何をどうすれば共謀にあたるのかが不明であることが大きな問題です。

思想は裁かず実際に社会に害のある行為を罰するという近代刑法の大原則も無視しているとして、参院法務委員会の参考人質疑で戦後最悪の治安立法になると痛烈に批判しています。

小沢隆一・東京慈恵会医科大教授(憲法学)

小沢隆一さんは、2015年7月安倍晋三政権が進めた安保法制の成立前に、衆院特別委員会の中央公聴会において野党推薦の公述人として出席し、歯止めのない集団的自衛権の行使につながりかねないと違憲性を指摘。


国民主権と議会制民主主義にも反し、日本国憲法全体を破壊する暴挙であると論じました。

岡田正則・早稲田大大学院法務研究科教授(行政法)

岡田正則さんは、「安全保障関連法案の廃止を求める早稲田大学有志の会」の発起人の1人で、沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設問題では、政府の辺野古をめぐる政策に学者集団で抗議声明を発表。

宇野重規・東京大社会科学研究所教授(政治思想史)

宇野重規さんは、「安全保障関連法に反対する学者の会」の発起人の一人です。

2013年12月日本の安全保障に関する情報の中で特に重要な「特定秘密」を漏らした公務員への罰則を強化するために制定された「特定秘密保護法」に対して、民主主義の基盤そのものを危うくしかねないと批判しています。

加藤陽子(東京大大学院人文社会系研究科教授・日本近現代史)

加藤陽子さんは、憲法改正に反対しており9条放棄の結果になれば日本国籍を見放すと言い切り、カナダ国籍を検討していると発言。


「立憲デモクラシーの会」の発起人の一人であり、「特定秘密保護法に反対する学者の会」にも参加。

芦名定道・京都大教授(キリスト教学)

芦名定道さんは、 「安全保障関連法に反対する学者の会」と「自由と平和のための京大有志の会」に参加してます。

任命拒否後にはブログの中で、6年間の拘束があるため引き受けて失敗だったかとも考えていたことを明かしていました。

最後に

任命拒否の理由は意に沿わないものは排除するというわかりやすいものです。

ハッキリいうことはできませんからのらりくらりとはぐらかし、日本学術会議の存在意義の見直しへと論点のすり替えが行われるでしょう。