新型コロナウィルスの影響による、各種給付金申請の際、売上台帳が必要になります。

ネット上では売上台帳の書き方に関しての疑問が多い状況です。

売上台帳は確定申告の際、提出の必要は無くあくまで保存という位置付けになっています。毎年の確定申告を無事申告提出したは良いが、個人事業主で実は売上台帳は作っていない(汗)という方も多くいるのでは無いでしょうか。

最近では事業復活支援金にまた売上台帳の提出が必要な為、個人事業主(フリーランス)の方で、書き方がわからないという声が多かったので、売上台帳の書き方をまとめてみました。

売上台帳の書き方は?事業復活支援金対応

売り上げ台帳の形式

●経理ソフトで作成
●エクセルで作成
●手書きの作成
上記のいずれかの形式で作成
持続化給付金の申請では上記のデータをPDF・JPEG・PNG・写メのいづれかに変換して提出

事業復活支援金の提出の際、売上台帳の書き方の形式は上記の様式をPDF・JPEG・PNG・写メのいずれかのデータに変換しての提出になります。

経理ソフトで売り上げ台帳を作成した場合は、そのデータをPDF・JPEG・PNG・写メのいずれかに変換して提出すれば良いです。

まだ売上台帳を作成した事ない方は、エクセルか手書きで作成すると良いと考えられます。

下記を参考にお役に立ちましたら幸いです。

エクセルでの売上台帳の記入方法

エクセルで作成する売上台帳は、業種によって記入する項目も変わってきます。特に自分自身が現場へ行って働き売上を得る場合と、店舗を構えて物品を売ったり、飲食店の様にお客さんが来てメニューを注文して売上をあげる場合とがあります。

業種によって書き方も変わるので、現場稼働の場合と物品を売る場合の売上台帳の書き方を分けてみました。

イベント等や自分自身が現場へ行って売上を得る場合のエクセル売上台帳の書き方は?

下記の売上台帳は、イベント事業や現場稼働向けの例です。

追記:下記のフォーマットで持続化給付金が無事入金されました。

イベント事業などは、例えば3月に働いた分は、その日にお金を貰えるのでは無く、翌月末か翌々月末に入金されるケースが多いです。


左から、請求書番号・取引先名・稼働日・案件名(案件内容)・稼働場所・売上金額(税込)・入金日を入力しています。

請求書番号は付けていない方もいると思うので、入力必須ではありません。
最低でも、 ➀取引先②稼働日③案件名(案件内容)④稼働場所⑤売上金額(税込)⑥入金日の6個の項目は入力した方が良いと思います。

追記:対象月の売上額の合計も記載する事も大事です。

しっかり書いてあれば書いてあるほど、信憑性も高くなるのではないかと考えられます。

売上台帳横書きテンプレート ダウンロード(無料)

上記の売上台帳の横書きバージョンのエクセルとPDFでダウンロードできるようにしました。お役に立てられたら嬉しいです。

エクセル版売上台帳横書き (8078 ダウンロード) PDF版売上台帳横書き (5666 ダウンロード)

販売向けのエクセルでの売上台帳の書き方は

下の画像は、2019年3月の売上台帳の【販売向け】の例です。
左から、番号・取引があった日付・取引先名・商品名・単価・受注数量・受注金額(税込)を入力しています。

最低でも、➀取引があった日付②取引先名③商品名④単価⑤受注数量⑥受注金額(税込)の⑥項目は入力した方が良いと思います。

追記:対象月の売上額の合計も記載する事も大事です。

物品を売る職業の場合は、何月何日に何がいくつ売れたのか?というのが明記されていることが大事だと考えられます。

売上台帳縦書きのテンプレート① ダウンロード(無料)

販売向けの売上台帳のテンプレートのダウンロードできるように作成してみました。

エクセル版売上台帳縦書きver① (4093 ダウンロード) PDF版売上台帳縦書きver① (3323 ダウンロード)

飲食や美容室の場合の売上台帳は

飲食や美容室の場合の売上台帳は下記の様になります。持続化給付金の提出用はあくまで売上のみの記録が必要なので、食材等の仕入れの経費は記載不要になります。

上記は知り合いの飲食店の売上台帳です。1日の売上額が記載されていれば十分だと思いますが、客単価と客数を加えた方が見る側もより売上状況も詳細にわかると考えられます。

美容室の場合は、もっと細かくカットのお客様◯名・パーマのお客様◯名と細かく記帳している方もいらっしゃいますが、今回の持続化給付金申請の場合は、上記の表で作成すれば十分と考えられます。

売上台帳縦書きのテンプレート② ダウンロード(無料)

飲食業や美容業向けの売上台帳のテンプレートのダウンロードです。

エクセル版売上台帳縦書きver② (4755 ダウンロード) PDF版売上台帳縦書きver② (4730 ダウンロード)

追記:対象月の売上額の合計も記載する事も大事です。

備考欄は、どういった原因で売上が多かったか、少なかったかなど記載する項目を作った方がオススメと考えられます。

エクセルでの提出は不可 PDFかスクリーンショット(JPEG・PNG)に変換して提出

上記のエクセルで売上台帳を作成した場合、エクセルでのデータ提出は不可となってます。PDFに変換してデータを提出が一番良いと思います。

しかし、PDFの変換方法がわからないという場合も多いと思います。PCの性能によっても、できない場合もあります。その場合はエクセルの売上台帳データをスクリーンショットしてJPEG・PNGに変換して、データを提出ですね。

スクリーンショットも、やり方がわからなかったりPCの性能上などで難しい場合は、写メでもOKとの事なので、エクセルデータを印刷して、印刷したのをスマホで撮影して、撮影データを提出すればOKです!

最悪、印刷も難しい環境の場合、PCのエクセル画面をスマホで撮影して、データが鮮明に写っていれば問題ないと考えられます。

ちなみに自分自身は、全て写メでデータを提出して、無事に申請を完了させました。

業種によって売上台帳の形式は様々

上記は2種類ほどの例でしたが、この形式だけが全てでは無く、職種によって1日の売上額だけ記載する場合もあれば、様々だと考えられます。

物品を売っている職業の場合は、何の商品がいくつ売れたという帳簿を付けますが、現場とかの場合は何月何日にどの会社から何の仕事をもらって、ギャラがいくらだったかというのが明記してあれば良いと考えられます。

要するに正解は1つじゃないという事ですね。

税込表示か税抜き表示か

今までの売上台帳の記載例は税込表示での記載例ですが、普段から帳簿を『税抜き表示+消費税』で記載している場合は、売上台帳に消費税額の項目を加えれば大丈夫です。

どちらの表示形式でも問題はないと考えられます。

給与所得の場合は消費税は非課税対象

2020年6月29日から給与所得のフリーランスの方も持続化給付金の申請が対象になりました。給与所得には消費税はかからないので、税込とか税抜きと言う表示は記載しなくて大丈夫と考えられます。

対象つきの売上は0円の時はどう売上台帳にどう記載するか?

私も仕事全てキャンセルになって2020年対象月が0円だったのですが、売上台帳を白紙で提出するわけにはいかないので、0円と記載して持続化給付金申請の売上台帳データとして提出しました。

私の場合ですが、対象月の売上が0円だった場合に、単に0円とだけ記載すると、余白だらけで白紙の部分が多くなってしまう為、上記のように何日の仕事が中止になって、売上が0円になったかという旨を記載するとより見栄えが良いかと考えられます。

売り上げ台帳とは、現金出納帳とは違う

税理士さんに聞きましたが、事業復活支援金で提出する売上台帳は現金出納帳とは違うとの事です。現金出納帳は売上だけでなく、仕入れや経費なども記録しています。

売上台帳は、純粋に売上額のみを記録した帳簿ですね。

持続化給付金の申請では、利益(売上ー経費)では無く、売上額のみが対象基準です。

今回の持続化給付金の対象は、経費等は基準では無く、利益があろうが無かろうが単純に売上額が前年度に比べて下がったかというのが対象基準との事です。

繰り返しになりますが、売上から経費を引いた利益が50%減では無く、売上50%減が対象という事ですね。

手書きでの売上台帳の作成

手書きで売り上げ台帳をこれから作る方向けに、フォーマットを作りました。
よろしければぜひご活用ください。

下記の様に手書きで用紙に線を引いて、作成しても問題ないです。
【追記】事業仲間で手書きで線を引いて売上台帳を作成した方も入金報告頂いております。

そのままこちらの雛形を活用していただいても大丈夫です!

こちらは横向きのものです。

上記の縦書き、横書き共に記入する項目は増えたり減ったりします。例えば請求書を発行してない場合は、特に請求書番号の蘭は不要になりますし、上記の横書きに数量の項目を足して記載するケースもあります。

今回の持続化給付金申請での売上台帳は、1月分だけで良いので、手書きの場合は白紙の用紙に線を引いて作成すれば十分です。

追記:対象月の売上額の合計も記載する事も大事です。

一応、手書き用の売上帳簿も販売はしております。これを機に売上帳簿を付けようという方には良いかもしれないですね。

念のため補足ですが、持続化給付金申請ように手書きで売上台帳を記入する場合、ボールペンでの記入が良いです。

鉛筆だと写メに写した時に、しっかり写ってない場合もあります。


今は消せるボールペンも普及していて、間違えても消せるのですごく便利なのですが、ボールペンで書くよりもインクの色が少し薄いため、こういった提出書類には不向きかと思います。
鉛筆も同様です。

確認する側が読みやすいように、黒いボールペンで記入することを推奨します。

売上台帳の代わりに通帳でも良いのか?

通帳が売上台帳代わりにならないのか?と思われる方もいるのですが、通帳では申請出来ません。
通帳を見れば取引先からいつ・いくら振り込まれたかの確認は出来ますが、通帳では正確な月の売上はわからないのが理由です。

通帳だと例えば4月30日に入金記録があったとして、この4月30日の入金は2月に働いた分なのか3月に働いたのかが、わからないという事です。

売上などの帳簿はやはりオンライン会計ソフトが便利

今回の持続化給付金申請の売上台帳の作成をきっかけに、初めて帳簿を作ったという方も多いのではないでしょうか。

今後も個人事業主対象の給付金関係では、売上実績等の証明書類に帳簿の提出が求められる可能性が高い状況です。私は弥生会計のオンライン版を利用しております。オンライン上で帳簿の入力が出来、売上額や経費の細かい仕分けの計算も自動的に行ってくれます。

スマートフォンからでも入力できるのが便利です。

必要な書類も自動的に作成してくれるのでオススメですね。

紹介した売上台帳のフォーマットで持続化給付金の無事入金も確認

【更新情報】いくつか売上台帳の雛形と書き方を紹介しましたが、イベント業界、飲食店や美容関係の個人事業主(フリーランス)仲間も本記事の売上台帳の書き方で無事に持続化給付金が入金されました。

ちなみに私は、5/1初日に申請をして、5/15に入金確認できました。5000番台です。

売上台帳は手書きでもOKという事で、柔軟に対応してくれるようです。
必要事項をしっかりと記入しておけば、余計な事をつつかれないのではないかと思います。

家賃支援給付金も同様の売上台帳の形式なので、持続化給付金を申請した方は同じ形式で売上台帳を作成すれば大丈夫です。

これから売上をまとめる方のお役に立てれば幸いです。

最後に

今回の給付金関連で、日頃から帳簿をつける事の重要さを改めて認識させられました。

帳簿自体は、確定申告の際は提出の義務が無く、あくまで保存という位置付けになります。

今までは税務調査の査察が来る際の売上等の証拠の為に帳簿が必要なケースがありましたが、今後の給付金関連対策として、日頃から会計ソフト等できちんと売上や経費等の帳簿をつけておく事が重要ですね。