
新型コロナウイルス感染症の影響により、フリーランス(個人事業主)が最大100万円給付される持続化給付金の概要も大分固まってきました。
このフリーランス(個人事業主)対象の持続化給付金ですが、青色申告と白色申告では、対象条件が異なる事が判明しました。
青色と白色の条件の違いをまとめます。
自分は申請出来るのか??と不安な方はぜひご覧ください。
目次
持続化給付金 青色申告と白色申告の申請対象条件の違い
青色申告は売上50%減がひと月でもあれば対象
2019年と2020年の同月で売上を比べた時に、50%以上減少した月が1ヵ月でもある場合。
つまり、今年2020年売上と昨年2019年売上で、50%以上売上減少した月が1つでもあれば対象となります。
青色申告の申請確認・給付額算出方法
例えば、とある青色申告者で2019年と2020年の売上が下記だったとします。

上の図の売上表を例にすると、2020年の一番売上が少ない月が4月です。
一方、2019年の4月の売上見ると30万円ですね。
つまり2019年4月(売上30万)に対し2020年4月(売上10万)なので、50%以上売上が減少しているので、持続化給付金の対象となります。上の図だと3月も2019年3月(売上30万)に対し2020年3月(売上15万)で売上50%なので対象ですね。
●給付額算出式
フリーランス(個人事業主)の給付額上限は、100万円までとなっています。では、状況によって給付金はどうやって決まるのか?もう一度下記の売上比較表で説明していきます。

上記対象となる4月で見比べると2019年4月と2020年5月とでは20万円の売上差がありますね。2020年はまだ半ばですが、20万×12ヶ月で年間240万損失するという解釈基準になります。
上記の例ですと計算上の仮想損失額240万円となりますが、フリーランス(個人事業主)の給付額上限は100万円となるため、給付額は【100万円】となります。
もう1つ例えるならば、2019年と2020年の最も50%以上減少した月の売上差額が5万だとしたら、5万円×12ヶ月で年間60万損失するという解釈になります。この場合は、60万円支給という事になります。
白色申告は平均月間売上の50%減がひと月でもあれば対象
【白色のみ】2019年の平均月間売上(2019年の全売上÷12)と2020年の毎月の売上を比べた時に、 50%以上減少した月が1ヵ月でもある場合
白色申告者の場合、2019年の月間平均売上と2020年の毎月の売上を比較するというところが青色申告との違いです。
白色申告の申請確認・給付金算出方法
例えば、下記の様に白色申告で年間の売上が330万円とします。2019年の年間売上は330万円で月の平均売上は27万5000円となっております。つまり、27万5000円の50%以下、13万7500円以下の売上月があれば持続化給付金支給の対象になります。

2020年の一番売上が少ない月が10万円の4月です。つまり売上13万7500円以下なので
50%以上売上が減少しているため、申請可能となります。
●給付額算出式
白色申告の場合も、もう一度下記売上表を見ていきましょう。

上記の例ですと2019年は、年間売上330万円です。2020年は売上50%減を対象とする4月で計算して、年間売上120万と解釈します。
2019年売上330万円と2020年売上120万円(4月を基準)で比較すると210万円減少したという解釈になります。
本当なら210万円もらいたいですが、上限100万円なので、持続化給付金の支給はMAX100万になります。
その他、青色申告・白色申告共通の条件
下記は、追加となった青色・白色共通の対象条件です。
【青色・白色共通】2019年以前から現事業での事業所得がある
2019年よりも前から事業をスタートしている方が対象ということです。
2020年から事業をスタートした(会社を設立した)方は対象外となります。
【青色・白色共通】今後も現事業を継続する意思がある
申請した後も現事業を続けていく意思がある方が対象ということです。
これを機に廃業するという場合は対象外となります。
青色申告と白色申告で提出書類の違いは
青色申告と白色申告共に2019年確定申告書の提出が必要ですが、青色申告は更に2019年青色申告決算書の提出が必要になります。
諸々の提出書類は下記になります。
●本人確認書類
●預金通帳の写し
●2019年の確定申告書第一表(青色申告・白色申告共に)
●2019年の青色申告決算書(青色申告のみ)
※2点とも税務署の受領印を押してある事。e-Taxなどのオンライン提出の場合は、e-taxの納税証明書や受信通知があればOKとの事です。
●月の売上がわかる帳簿など(2019年・2020年共に)
※エクセルデータや手書きメモでも明確であればOK
※必要書類はPDF・JPG・PNG・写メなどのデータで提出
提出書類に関して、別途下記の記事にまとめてあります。
持続化給付金のその他の概要は
持続化給付金に関しての全体概要は、下記の記事にまとめました。
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まとめ
フリーランス(事業主)の方の青色申告・白色申告の申請条件についてご紹介しました。
ようやくここまで決定しましたね。
自分自身は青色申告で活動していますが、事前に調べないと結構手続きも大変そうです。
無事にどの個人事業主の方も持続化給付金を支給されることを願っております。